2021年10月21日木曜日

Cubase エクスプレッションマップの注意

CubaseのエクスプレッションマップはノートをONにしたとき様々な情報を送ることができる機能(?)です。これを利用して、ノートON時にチャンネルを変え、KONTAKTやPLAY側のパッチを切り替えるという疑似キースイッチのようなことができます。

これにより今まで一つのトラックで様々なアーティキュレーションを切り替えてきましたが、この度パッチの変更により不具合が発生しました。

それは、StringsのLegatoパッチなのですが、Legatoに限らずモジュレーションホイール(CC1)でボリュームを切り替えるパッチ全てに当てはまることですが、

まずレガートでCC1を127で演奏し終えます。そのあとトリルで演奏します。そのあとレガートに戻しCC10あたりの小さな音で演奏し始めたい場合があります。

この場合、あとのレガートの始まりでCC1をいくら下げても、一瞬127の値の音が鳴ってしまい、汚いスフォルツァンドのような音になってしまいます。これはおそらく、うちの設定ではエクスプレッションマップはノートON時にチャンネルを変えるだけですので変えた直後にCC1が操作されるので一瞬127のCC1が入るのでしょう。

では、CC1を下げておいてノートをONにすればいいのでは?と思いましたが、これはダメです。ノートONになるまではこの場合まだトリルのチャンネルのままでレガートのチャンネルに切り替わってないのです。レガートチャンネルのCC1を下げたいので、トリルチャンネル時のCC1を下げてもレガートのCC1は下がりません。

よって、解決法としては、後のレガートでCC1を10に下げたい場合は、前のレガートの最後に一瞬10の値を入れてやることです。

または、チャンネル別にトラックをすべて分けてやることです。(しかしこの場合エクスプレッションマップは必要なくなる)

トラックを増やしたくなければ、手間ですが、前のCC1をその都度操作することです。

不具合をなるべく避けたければ、エクスプレッションマップを使わずトラックを分けることです。

どちらを選ぶかは、みなさん次第ですね。


2021年9月26日日曜日

iZotope RX 7, 8, 9

今回現状の事実を記載するので、皆さんの想いも発信してほしいところです。

もうすぐiZotope RX 9がリリースされます。おおまかにいうとiZotopeはリリース前に8を購入すれば無料で9にできることを約束しています。

しかし私はこれまで何度も主張してきていますが、

RX 8は特定の状況下で保存しようとするとソフトが突然強制終了します。データは復旧できますが最終的にある対策をしないと保存できません。

具体的には、ファイル名に日本語が入ると保存できない可能性が高いのです。半角にすれば保存できます。RX 7は問題なく日本語保存できるようです。

これは、iZotope本社は認めており、日本のサポートのMI社も認めてくれていますが、iZotope Japanは私の知るところだんまりです。

ところが、iZotopeはRX 9のために8の購入を進めています。

9で日本語保存できない状況が修正されているかは私の知る限り報告も約束もされていません。8を持っていないユーザーがRX 8を購入するということは、

日本でのセールを推しているソフトウェアなのに日本語保存ができないソフトを購入するということです。しかも、無料で9にできてもその9で不具合が解消されているかはわからない状況です。

RX 8及び9の購入を検討している方には、私個人の意見としては様子を見ることを推奨します。簡単にまとめますと、

今購入するとRX 8では日本語保存が高い確率でできません。RX 9で直っているかはわかりません。

ということです。

ファイル名に日本語を使う人にとっては使い物にならないレベルです。


ここからは私情をはさみます。

私はiZotopeの商品はとても大好きです。こんな優れたソフトは他にないと思っています。けしてアンチiZotopeではありません。日本人がiZotopeの製品を安心して購入し 、使用できるようになることを祈るばかりです。

私のように、RX 8 Advancedを購入した⇒保存できなすぎる⇒代わりにずっとRX 7を使ってきた⇒RX 8を買った意味はなかった、こういう人が増えぬよう、この不具合はぜひRX 9リリース前に修正されるべきと思います。それができないのならRX 8ユーザーに何らかの救済措置が欲しいところです。ソフトウェアの不具合というのはユーザーからお金をとって直すものではないと思います。

私の想いがiZotopeと日本のRXユーザー様に届きますように。


追記

2021年10月15日、RX9リリースと同時に、RX8が8.5にアップデートされました。8.5では、軽く確認したところ、日本語保存に関するバグは修正されたようです。私は確認できませんがおそらく9もバグは修正されているでしょう。心配な方はサポートに問い合わせるといいと思います。

本当に助かりました。ありがとう、iZotopeさん、MIさん!

2021年9月9日木曜日

SATAの接触不良?

この度、ノートパソコンのSSDが突然死いたしました。

何の前触れもなく、せっかくWindows10がインストールできたところだったのに、SSDが認識しなくなりました。もちろんBIOSにです。個人でできることはなく完全なる故障と認定し、500GのSSDを買おうと思っていたのですが、


「そういえば、音楽用パソコンのHollywood Orchestra音源用のSSD、500Gから2Tにしたかったんだ」


と、思い出しました。

これは、500Gを買うより2Tを買って余った500Gをノートパソコンに持ってきたほうがよさそうだ。となりまして、アマゾンでポチリ。


本日SSDが届き、データ移行を進めようとしたところ、なぜか、Fドライブが読み込まれない。新しいドライブがない。どちらもパソコンは認識はしている。

ドライブがないのは管理ツール、コンピューターの管理、ディスクの管理から認識させるのだろうと思ってましたので、それを開こうとしましたが、

開かない・・・。

これはなにかおかしい・・・。

競合か何か?とりあえず、電源を切り、Cドライブと新しいSSDだけを接続し、ほかのドライブのケーブルを抜いて再起動。

はい、ディスクの管理から、新しいSSDは正しく認識しました。

そしてほかのディスクも接続して再起動。すべて正しく認識しました。


ところが、その夜・・・。


ん?Windowsの起動が遅い・・・。

Cubaseの起動が遅い・・・。

Nドライブにライブラリを置いている VPS Avengerの起動が遅い・・・。

Avengerの音色読み込みが異常に遅い・・・。


これは仕事にならん。

試しに同じNドライブにライブラリを置いていたOmnisphereを立ち上げてみる。

音色読み込みが・・・遅い・・・。

これはNドライブが何かおかしい。

タスクマネージャーでチェックすると、読み込み時に使用率100%になり、速度が100kb/秒くらいになる。


思い当たる節は、、、

SSDを追加してから挙動がおかしい。

何をしたっけ?

そう、すべてのケーブルを抜いた。

Nドライブ(HDD)のSATAケーブルは少しぼろっちいケーブルだ。

接触面を綿棒で拭き拭きして、ケーブルの中をファミコンのようにフーフーして接続しなおす。しっかり挿す。


直りました。


速度も音源読み込み時は10Mb/秒くらい出ておりました。ファイルのコピー時は60Mb/秒ほど出てました。

原因はSATAの接触不良だったのか(?)・・・。


ということです。体感挙動も正常に戻りました。


(おまけ)

うちの音楽用PCのディスクは

・OS用 SSD 2T

・容量の大きな音源用 SSD 2T

・音楽データ用 HDD 500G

・動画保存用 HDD 500G

・音源用 HDD 1T

・バックアップ用 HDD 2T 

となっています。熱もかなり持ちます。

前方から12cmファン2つ(HDDに直で当たるように)後方に外に逃がすファン、中央に後方に向けてCPUヒートシンクにファン(風の流れを作っています)。

その後ろのファンが止まっており、CPUファンも少し壊れかけていたので、12cmファンを2つほど買わないといけませんな。

2021年9月4日土曜日

Prime Note Galleria MR6 にWindows10をインストールした話

 Galleria MR6、ここではガレリアと呼ぶことにします。

このノートパソコンは確か保証が2012年に終了しています。

うちで所有しているスペックは、、、


CPU

Intel Core i7-2820QM

メモリ

DDR3-10600 4GB×2(計8GB)

ビデオチップ

NVIDIA GeForce GTX540M

SSD

500GB

OS

Windows7 Ultimate 64bit


こんな感じです。

見ての通り、Windowsは7であり、まだ10が出ていない頃の商品なので、10のドライバは販売元のドスパラが公式に「ない」と言っております。10は未対応だと。


しかし、世の中のパソコン、CPUが古かろうと、結構Windows10がインストールされています。実際、私の別のパソコンもIntel Core 2 Duo、メモリ4Gでストレスなくサクサク動いてます。なので、このガレリアにもWindows10を入れようと思いました。


しかし、


どのようにしてもインストールできないのです。ネット上でも同じ情報を見かけました。

Galleria MR6にWindows10がインストールできないと。

試みたのは、Windows10 Pro 64bitです。具体的にどのような症状になるかというと、うちの場合はですが、まず、

USBブートで21H1バージョンをインストールしようとすると、最初は普通に進みます。しかし、本体にWindowsフォルダなどが構成された後の、最初の再起動の後、ほとんどの場合、フリーズします(丸いクルクルが止まります)

たまにそれを越して進む場合もありますがほとんどの場合、途中でブルースクリーンで落ちます。原因はKMODE何とかというやつで、デバイスの問題だとか。さらに偶然最後までインストールが完了しても、安定して動作しません。そのうちブルースクリーンになって死にます。

で結論から言うと、私は、このガレリアで、Windows10 64bitを安定して稼働させることに(たぶん)成功しました。

たぶん、同じように困っている方がいらっしゃると思うので、ここに方法を書き残します。

ただし、うちの症状での方法ですので、ほかの方が必ず解決するかはわかりません。保証はできませんし、安全性も保証しません。試すなら自己責任でお願いします。


では、まず、用意するものですが、

ねじ回し

Windows10がインストール可能なPCをもう1台

これだけです。

実験中、偶然一度だけ、インストールを完了したことがあって、そのときセーフモードだと安定して動いたことを記憶していました。

なので、まずは最初のフリーズを何とかして、インストールを完了させないといけないのです。

そこであることを思い出しました。NETに情報がありますが、Windows10はインストール後にマザーボードを変えても問題ないそうです。なので、まず、別のパソコンでアカウントの作成も含めインストールを完了させます。(これを思いつくまで数か月かかりました)

そして、コマンドプロンプトで次のコマンドを管理者権限で入力します。

bcdedit /set {default} bootmenupolicy legacy

これが正しく設定されると、パソコンを立ち上げる際にF8を連打することでセーフモードで立ち上げられるようになります(これはWindows10での話です)。

そしてそのディスク(SSD)をガレリアへ持ってきます。

(ここから先はなるべくネットを遮断して作業しましょう。そうしないと、自動更新が働いて落ちてしまう可能性があります。)

すると、どうなるかというと、F8を押さない場合はやはりクルクルのところでほとんどの場合フリーズです。パソコンを起動後F8を連打してセーフモードに入りましょう。

セーフモードで立ち上げると、安定しており、とりあえず落ちることはなさそうです。これはデバイスの何かが邪魔をしていると考えられます。

まずはWindows10用のNVIDIAのグラフィックスドライバー(ビデオドライバー?)をインストールしましょう。GeForce GTX540MなのでNVIDIAのサイトに行けばダウンロードできます。

再起動します。

これで、起動時のフリーズがなくなります。

次にもう一度セーフモードで立ち上げ、デバイスマネージャーを立ち上げます。

「プロセッサ」の中に「Intel(R) Core(TM) i7-2820QM CPU @ 2.30GHz」というのが8つあります(環境によって若干文字が違うかもしれません)。のなかの一つをどれでもよいので「デバイスを無効にする」をしてください。これをしない場合、タスクマネージャーのパフォーマンスタブで、CPU使用率が常に100%になりかつ、速度がとんでもない数字を表示しました。みんなそうなのかうちだけなのか不明です。

無効にする前↓(使用率100%、速度が14673989.31GHz)

 ↓(CPU使用率5033697%)

無効にした後↓(使用率も速度も安定)

この無効にする作業はセーフモードでしかできません。終わったら今度は通常モードで再起動しましょう。安定して動作するはずです(作業の途中どこかでフリーズとかするかもしれません)。

私はパソコンデバイスの専門知識はないので、これが何を意味するのか、なぜ直ったのかはわかりません。おそらく、Windows10とマザーボードやビデオチップ、CPUなどの相性の問題だったのではないでしょうか。

今のところ、これで安定して動いています。


このガレリアは捨てるにはもったいなく、売るにはゴミという状態で、どうしてもWindows10を入れたかったので、何度も諦めかけましたが長い間実験してきて良かったです。これでおそらくWindows11もインストールできると思います(安定化はまだ実験してませんがTPMとSecureBootのBypassは実験済み)。ちなみに11も普通にインストールすると同じ症状で落ちます。


ドスパラをはじめ、パソコンのプロフェッショナルから、全国のパソコン修理店まで、いろんな人に電話しましたがすべて断られました。というか「無理でしょう」とか「一度送ってください」とかいう感じでした。おそらく送っても、マザーボードが対応してないので無理ですねみたいな感じになりそうだったので、というかドスパラがそういう対応でしたので、自分でなんとかやり遂げたのはすごい達成感があります。それに、インストールしてもらうだけではだめなのです。手順を教えてもらわないといけないのです。でないと、再クリーンインストールができなくなるので。

「不可能を可能に」が私のモットーです。


簡単なまとめ。

他のパソコンでインストール完了させてセーフモード起動を有効にする。

ガレリアに移動させてセーフモードでNVIDIAのドライバをインストールする。

デバイスマネージャーのプロセッサの中の8つのデバイスから1つを無効にする。

以上。(もう一度言いますが自己責任でお願いします)


この記事がGalleria MR6にWindows10が入れられなくて困っている人の力になれれば幸いです。

2021年5月20日木曜日

KMG7への想い

とうとうKMG7 Advancedを販売終了することになりました。

以前も一度終了宣言したことがありましたが、あのときは、実はまだ販売を続けたかったのです。これには裏話がありました。

KMG販売で一番大変だったのがショップの維持です。

KMG7は2GBを超え、一般に販売するにはサイトがなかなかありませんでした。結果的にShopifyとBOOTHを利用しました。BOOTHはショップオーナーとしては月額無料なのですが、海外の方に利用してもらいにくいし、購入にアカウント作成が必須だったりと、使いにくかったかもしれません。Shopifyだと全世界に対応でき信頼度は高かったと思います。しかし、月額利用費約1000円がかかります。

たった1000円と思われがちですが、その1000円が維持できないので販売終了となったわけです。

なんせKMG7 Advancedの当初の値段は3000円ですから。

10年前、「自分でメタルを作りたいがギターを弾けない」そんな理由が、30歳の青年を動かしました。弾けないなら弾かせてしまえ。Kontaktにサンプルをマッピングしてパワーコードを鳴らしました。そしてミュートサウンドを鳴らしました。さらにはソロサウンド、ピッキングハーモニクスも完備しました。これで一通りのメタルサウンドが鳴らせました。

当初のKMG7が注目を浴びたのは7弦でフリーだったことでしょう。

後に有料化してしまいましたが、最初はずっとフリーで行くつもりでした。有料化し、少しですが利益をいただきました。しかし、単価3000円です。売れた数からいっても、総額20万円いったかいってないかです。制作にかかった時間を考えると完全に赤字です。3000円という値段もすごく悩んで決めました。周囲の人はもっと高いほうがいいと、自分は安く提供したいと。しかし安すぎるとチープなイメージもあると。値段のつけ方はとても難しいです。自分で言うのもなんですが、KMG7は音質は他社より劣っていたかもしれませんが、機能面では3000円とは思えない機能を持っています。弦は7弦全て別収録してありましたし、演奏されている弦も表示されましたし、一通りの奏法を備えていました。リアルタイム入力にとても優れていました(レガートの制作にどれだけ悩まされたか・・・。)。自分好みに制作しましたので言い出すときりがないくらい便利に作られていました。

そして時は流れ、世はKMG7を忘れていきました。(ヒュ~(風

10年前と違い、今では8弦ギターの音源まである時代です。さらには、VST、VSTiの価格崩壊の時代です。大手メーカーまで10万円を超える品が1万円を切ったり。もうめちゃくちゃな時代です。こんな価格戦争を小さな私がついていけるわけありません。

時代は10年前と違い、KMG7は珍しくもなければ、無料でも気にとめられないようになっていったのです。

売れなければ月額1000円は維持できません。ということで無料のBOOTHに移動。それでも売れません。そして私は病気も見つかりました。いつかサポートができなくなったらどうしよう・・・」そんな気持ちで、「では販売を終了しようか。いや、世の中から消えて何か意味はあるのか?終了したらしたで、少数だがまた「KMG7はどこでダウンロードできますか」というメールが来る。(しかも英語)」ならば無償配布しかない。

今まで買ってもらった人には申し訳ないけど、KMG7 Advancedは無料になりました。

大手メーカーも、「〇× Elements」とかを無償で配布したりしてます。

許してください。私を許してください。返金はできません。もうパチンコに消えました



これからも私はKMG7を使い続けます。これは自分で使うために始まったKontaktライブラリ制作の物語だったんです。私が作ったKMG7が皆様の役にも立つようであれば、とても幸せです。これが最初で最後の想いです。



今KMG7は無料です。これからDTMを始める方、ギター音源を持っていない方、ぜひ一度使ってみてください。


https://major7th.jp/kontakt/


ついでに言いますが、Yu’s Vocaliseも他社にない機能を備えております。合成を利用せず人間の発声と同じ仕組みで母音移動を発します。優秀です。そちらも無料になりましたのでサントラ系を制作の方、使ってみてはいかがでしょう。


ではまたどこかでお会いしましょう。

2021年5月20日

作者:森川豊

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